1日に必要な水分量とは? 水分補給の重要性や計算方法について解説

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水分が不足すると熱中症や脱水症状等のトラブルが生じ、ときには命の危機に陥ることもあります。人が生きていくためにお水が必要なのは周知の事実ですが、1日にどのくらいの量のお水を飲めばよいのでしょうか。

この記事では人間にとってのお水の役割や、適切な水分量、摂取目安量の計算方法等を解説します。健康や美容のためにも、日々の水分補給をしっかりおこないましょう。

人間にとって大切な水

お水は人間の体にもっとも多く含まれている物質で、生命活動をサポートしています。水分不足によって生じるトラブルは熱中症や脱水症状等、命にかかわることもあります。

成人の場合、体内の55〜60%を水分が占めており、男性より脂肪の量が多い女性の方が約55%と少ない傾向にあります。また肥満の人は痩せている人よりも水分量が少なくなります。

高齢者は体内の細胞数が減少しているため、水分量が約50%とさらに少なくなるので、よりこまめな水分補給が必要となります。※1

体内での水の働き

お水は全身に栄養素を運んだり、体温を調節したりと重要な役割を担っており、お水なくして生命活動は維持できません。お水の体内での主な働きは「物質の溶解」「物質の運搬」「体温調節」の3つです。まずはお水の働きについて理解しておきましょう。

物質の溶解

体内では化学反応やエネルギー変換がおこなわれています。それを「代謝」といいます。お水は体内でも液体なので、様々なものを溶かし込むことができます。

わたしたちが食事から摂った栄養素は、吸収しやすい形に分解されて代謝されます。体内でおこなわれる消化や吸収は、お水に栄養素が溶けた状態でしかおこなえません。つまり代謝において水分は必要不可欠なのです。

物質の運搬

人間の体内では、お水は体液や血液、リンパ液として存在しています。これらは酸素や栄養素を体のすみずみまで運ぶだけでなく、不要になった老廃物も腎臓へ運んでろ過し、尿として体外へ排出しています。

体温の調節

お水には温まりにくく、冷めにくいという特性があり、温度の変化が少ないため体温を一定の温度にキープするのに役立っています。暑いときや運動したときに汗をかくのは、体表面を濡らして体熱を放散させることで、体温の上昇を防ぐためです。

汗をかけば当然ながら体内の水分は減ってしまいますので、汗をかいているのに水分補給をしないと熱中症等のトラブルを起こし、体温が上昇してしまいます。※1

1日に必要な水分量は?

近年は熱中症の注意喚起がなされているため、水分補給に気をつけている方が多いのではないでしょうか。しかし、なんとなく水分補給をしていているものの、具体的にどのくらい飲めばよいのかわからない方もいるようです。ここでは1日に必要な水分量の基準や、計算方法等を解説します。

どれ位飲めばよいのか?

お水を飲んではいるけれど、1日にどれくらい飲めばよいか気になっている方が多いようです。欧米の研究では生活活動レベルの低い集団と高い集団に分けて、必要摂取量の目安を推定しています。その研究によると生活活動レベルが低い集団で1日2.3〜2.5L、生活活動レベルが高い集団で3.3〜3.5Lと、必要摂取量にかなり違いがありました。

欧米諸国ではお水の摂取源は食物からが約20〜30%、残りの70〜80%を飲み物から摂っていることから、1日に飲むお水の量は「1.5L」を推奨しています。
ただし、和食は水分含有量が多い食事なので、日本人の水分摂取割合は欧米とは異なります。日本人を対象とした信頼度の高い研究はわずかであり、参考にできる具体的な報告はないのが現状です。※1

最低1.2Lが目安

日本では食事摂取基準によって栄養素の摂取量は設定されていますが、お水に関する基準値の設定はありません。
しかし厚生労働省は「健康のため水を飲もう」推進運動をおこなっており、それによると1日の水分排出量は尿や便で1.6L、呼吸や汗で0.9Lの合計2.5Lとしています。

では2.5L飲む必要があるのかといえば、そうではありません。水分摂取量とは飲料水だけでなく食事に含まれる水分、体内作られる水分(代謝水)があり、食事から1L、代謝水で0.3L摂取しています。
排出される水分2.5Lから食事・代謝水の合計を引くと1.2Lとなり、1日に最低限補給すると良い水分量の目安となります。※2

人体は摂取した水分の量で尿量を調節して、1日の水分の出入りをキープしています。つまり夏場や運動等、大量の汗を流した場合には、その分多く水分補給をしなければなりません。のどが渇いたと感じたときには、すでに脱水が始まっているため、のどの渇きを覚える前の水分補給を心がけましょう。

水分摂取量目安の計算

1日の水分摂取量は、体重や年齢によっても異なります。下記の計算式でも水分摂取量が割り出せますので、ご自身の必要水分量を計算してみましょう。

【計算式】
体重(kg)×年齢別必要量(ml)=必要水分量

【年齢別必要量】
22~55歳:35ml
55~65歳:30ml
65歳以上:25ml

【計算例】
・30歳60kgの人 60(kg)×35(ml)=2,100(ml)
・60歳50kgの人 50(kg)×30(ml)=1,500(ml)

年齢や体重により必要とされる水分量がかなり違うことがわかります。ぜひご自身の必要量を計算してみてください。※3

水を飲まないと……

人間は食料がなくてもお水さえあれば、約1か月は生きられます。しかしお水がなければわずか2〜3日で命の危機にさらされます。

水分は1%失われるとのどの渇きを覚え、2%ではめまいや吐き気、食欲がなくなる等の不調が表れます。さらに10〜12%の水分が失われると、失神や筋けいれんを起こし、20%損失すると生命維持が難しくなり死にいたります。

水分不足は思っているよりも早く健康障害を起こすことを認識し、お水を飲む習慣を身につけましょう。※1

水の健康効果

健康や美容のためにも、水分補給は大切です。しっかりとお水を補給することで様々な効果が期待できます。ここではお水の健康効果を紹介します。

代謝が良くなる

常温のお水を飲むと体が内側から温まり、代謝アップに繋がります。また筋肉にも血液がしっかり送り込まれるため、効率的に筋肉量を増やすこともできます。筋肉量が増えれば基礎代謝量も増えます。ただし、「常温」のお水がポイントなので、冷たいお水を好む方は常温のお水に変えてみましょう。

血の巡りが良くなる

血液中に脂肪等が大量にあると、血液がドロドロの状態でスムーズに流れていきません。血液は栄養素や酸素を運搬する役割があるため、血流が悪くなれば細胞に酸素がいきわたらず、免疫力が低下したり、脳や内臓の機能が下がったりします。※2

お水をしっかり飲むと尿の量が増えて老廃物が排出されるため、血流が良くなることが期待できます。※1

食べすぎ防止

早食いは満腹感を感じにくくするので、「お腹いっぱい」と思ったときには、すでに食べすぎてしまい、太る原因になってしまいます。
水分を摂りながら食事をするとペースが遅くなり、物理的に早食いを防ぐことができます。また、水分を補給しながら食事をすることで、食事量をコントロールできるようになります。

肌がうるおう

肌にはバリア機能があるため、外から水分を与えても内側までは届きません。肌の内側に水分を補給するためにはお水を飲むことが大切です。水分補給することで細胞内の老廃物や毒素も排出されるので、肌の新陳代謝が活発になり、肌のターンオーバーをサポートしてくれます。※1

水分補給に適した飲料

お水以外にも水分補給に向いている飲み物はあります。
ただしコーヒーや紅茶、緑茶等、カフェインが含まれる飲み物には利尿作用があるため、水分補給には向きません。水分補給のつもりが逆に脱水状態を招くこともあるので、注意してください。アルコールも同様に利尿作用があります。

水分補給に向いている飲み物は、麦茶やそば茶、ルイボスティー、ハーブティー等です。最近ではノンカフェイン(カフェインレス)の商品も多く販売されているので、コーヒーや紅茶が飲みたいときにはパッケージの表記を確認してみましょう。

水分補給に適した飲料

お水は体内で様々な働きをしているため、水分補給は健康の基本といえます。思っている以上に水分不足の影響は大きいので、こまめな水分補給を意識しましょう。

水分補給には季節や気分に合わせて冷水、温水が使えるウォーターサーバーがあると便利です。最近はプレミアムウォーターの浄水型ウォーターサーバーブランド「Locca」が人気を集めています。

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こまめな水分補給を習慣にするためにも、浄水型ウォーターサーバー「Slim-R」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

参考文献

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