隠れ脱水は冬に起こりやすい!症状やサイン、対策法を紹介

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「仕事が忙しい」「家事や育児でひと息つく間もない」といった理由で、ついつい水分補給を後回しにしたり忘れたりするのは、誰にでもあることです。しかし、そんなときに気をつけたいのが「隠れ脱水」です。

脱水というと暑い季節に起こるものというイメージがあるかもしれませんが、隠れ脱水は冬に起こることも多く、注意が必要です。今回は、隠れ脱水の原因や具体的な症状を解説しつつ、隠れ脱水にならないための予防対策について紹介します。

隠れ脱水とは

隠れ脱水とは、体内の水分が減ってしまい、脱水症や熱中症になる手前の状態のことです。
私たち人間の身体は、呼吸や排せつ、発汗等で絶えず水分が失われています。水分が減っているのに気づかずに水分補給を怠ると、知らず知らずのうちに脱水が進行し、やがて本格的な脱水症になってしまう可能性があります。

ここでは、隠れ脱水について分かりやすく解説します。

脱水症と熱中症

脱水症と熱中症はしばしば混同されますが、同じではありません。
脱水症とは、体内から水分が失われることです。脱水症になると立ちくらみや頭痛、食欲不振といった症状があらわれます。※1

一方の熱中症とは、体温が急激に上昇したことにより内臓が高温にさらされることであらわれる頭痛や吐き気、めまい等の症状の総称です。※2

熱中症は基本的に気温が高いときに発症しますが、脱水症は季節を問わず起こります。

特に冬に起こりやすい

隠れ脱水は1年中起こるものですが、水分補給を怠りがちになりやすく、なおかつ不感蒸泄が多い冬になりやすいのが特徴です。不感蒸泄とは、呼気や皮膚から水分が失われることを指します。不感蒸泄によって失われる水分は、健康な成人で1日に約900mℓです。※2 汗をかきやすい夏は水分補給を意識する方が多いものの、季節に関係なく水分補給量が足りていなければ隠れ脱水の状態になってしまいます。

高齢者は特に注意

年齢を重ねると、水分不足や気温の変化に気付きにくくなるため、高齢者は特に注意が必要です。※3

高齢者の場合、「何度もトイレに行くのが面倒」「身体を冷やしたくない」といった理由で自ら水分摂取を控えることもあります。高齢者の隠れ脱水を防ぐにはまず、隠れ脱水について正しく知り、水分補給の大切さを理解することが重要になってくるでしょう。

隠れ脱水の症状をチェック

隠れ脱水から脱水症にならないためには、「隠れ脱水になっているかも」と気づくことが大切です。ここでは、隠れ脱水になるとどのような症状があらわれるのかを解説します。

のどや口腔内が渇く

隠れ脱水でもっとも分かりやすい症状が、のどや口の渇きです。
「のどが渇いたな」「口の中がカラカラだ」と感じたら、すでに隠れ脱水が始まっていると考えましょう。仕事に集中していたり、家事や育児でバタバタしていたりすると、ついついのどが渇いたままの状態が続いてしまうこともありますが、早めに対処することが大切です。

舌の渇きがある・赤黒い

「舌が渇いていて光沢がない」「舌の色が赤黒くなっている」等、隠れ脱水の症状は舌にもあらわれます。のどや口の渇きは自覚するものですので、自分自身でしか分かりませんが、舌の状態であれば他人がチェックすることもできます。周りに隠れ脱水が疑われる方がいて心配なときは、舌を確認してみましょう。

唇や皮膚がカサカサする

唇や皮膚が乾いてカサカサしているときも、隠れ脱水が疑われます。唇や皮膚の保湿をしても状況が変わらない場合は、そもそも体内の水分量が足りていない可能性が高いでしょう。特に冬場は、「空気が乾燥しているから」「乾燥肌だから」といった理由で見過ごしてしまうことがあるため、注意が必要です。

指先が冷たい

隠れ脱水の状態になると血液が内臓に集まるため、指先が冷たくなります。夏場であれば自覚しやすいものの、気温が低い冬だと気づきにくい症状だといえるでしょう。指先の状態は他人でもチェックできるため、隠れ脱水が疑われる方がいる場合は、握手等をして手や指先の温度を確認してみることをおすすめします。

立ちくらみがする

立ち上がったときにふらつく場合も、隠れ脱水が原因となっている可能性があります。立ちくらみは、立ち上がった瞬間に脳に流れる血液が減少することで起こる症状です。※4

隠れ脱水になると脳に流れる血液の量が減り、立ちくらみを起こしやすくなります。※4

もちろん、ほかの病気が原因となっている可能性もあるため一概にはいえませんが、対処のひとつとして水分を摂取することをおすすめします。

集中力が低下する

仕事や読書に集中できないときは、隠れ脱水が起こっているかもしれません。体内の水分量が減ると、脳への血流も悪くなります。その結果として集中力が低下したり、意識が散漫になったりします。

尿の色が濃い

正常な尿は薄い黄色をしていますが、隠れ脱水が起こると色が濃くなります。体内の水分量が不足していると、腎臓が尿に含まれる水分量を減らすため、必然的に尿の色が濃くなり、普段より尿の色が濃い、茶褐色といった変化がある場合は、水分を250〜500mℓ程度補給する必要があります。※5

また、尿の色がいつもと違う、赤や茶色が混ざっているのは病気が原因となっているケースもあるため、トイレに行ったときにチェックする習慣を付けるとよいでしょう。

隠れ脱水になりやすいとき

隠れ脱水にならないためには、どんなときに隠れ脱水になりやすいかを知っておくことも大切です。隠れ脱水が起こりやすいタイミングについて解説します。

水分を取っていない・控えている

水分を十分に取れていないときや意識して控えているときは、隠れ脱水の危険性が高まります。人間の体内にある水分は、ただじっとしているだけでも少しずつ失われていきます。「一歩も出歩いていないから大丈夫」と考えるのは、大きな間違いだといえるでしょう。

長距離の移動時や長時間の会議等、積極的に水分を取りづらいときは、特に注意が必要です。

室内で暖房を使っている

室内で暖房を使っているときに隠れ脱水になる方は少なくありません。特にエアコンは室内の空気が乾きやすく、湿度が下がることで不感蒸泄が増えます。
また、外が寒い季節は「トイレが近くなると面倒」「のどの渇きを感じない」「夏のように汗をかかない」といった理由で、水分摂取量が少なくなりがちです。冷たい飲み物を控えたり、水分補給への意識が低下したりする冬だからこそ、隠れ脱水に気をつける必要があります。

高熱や下痢の症状がある

高熱が出ているときや下痢の症状があるときは、平常時よりも余計に水分が失われます。特に乳幼児は下痢による脱水症状を起こしやすいため、注意が必要です。症状が進むと、場合によっては点滴や入院が必要になってくることもあります。※6
高熱や下痢が続くときは、たかが体調不良と思わずに、すみやかに医師の診察を受けましょう。

隠れ脱水を予防するための対策

隠れ脱水は、ならないことや症状を悪化させないことが大切です。隠れ脱水を予防するための対策を紹介します。

こまめな水分補給を

隠れ脱水予防のためには、こまめに水分を取ることが大切です。 特に朝目覚めてすぐや寝る前、入浴の前後等、体内の水分が不足しがちなタイミングには、水分補給が必須です。日中はのどが渇く前にお水を飲むことを心がけましょう。このとき1度にまとめて大量に飲むのではなく、少量ずつこまめに飲むようにします。

また、身体を動かす前後はスポーツドリンク、高熱や下痢、大量の発汗等ですでに軽い脱水の症状が出ているときは経口補水液のように、状況に合わせた飲み物を取り入れましょう。

室温と湿度に注意

室内での隠れ脱水の予防には、室温28℃以下、湿度50~70%程度を保つようにします。※1

光熱費の高騰等からエアコンを控える方もいますが、健康維持のためには適切な温度や湿度をキープすることが大切です。暖房で空気が乾きがちなときは、加湿器を取り入れましょう。

夏場に冷房を使う際は、設定温度を28℃より少し低めに設定することで、室温を28℃以下にキープできます。また、湿度が高いと体感温度が上がってしまうため、除湿機能もうまく取り入れましょう。

お水は人間の身体に必須!

人間が生きていくためには、1日あたり1.2Lの飲み水が必要です。隠れ脱水の予防には、こまめにお水を飲むことを意識しましょう。※7

私たちの体内にある水分は、呼吸や排せつをすることで失われていきます。特に水分摂取量が少なくなりがちな冬には、隠れ脱水の危険性が高まるため、積極的に水分を取ることが大切です。

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参考文献

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