日本の水道水は安全で清潔ですが、独特のカルキ臭や塩素臭を感じることもあり、飲んだり料理に使ったりすることに抵抗を感じる方もいます。
そんなときに役立つのが水道水から残留塩素を取り除くための浄水器です。しかし賃貸マンションやアパートの場合、「浄水器をつけるべき?」「浄水器を使うならどんなタイプがいいの?」と悩む場合もあるのではないでしょうか。
ここでは賃貸住宅に浄水器を導入するメリットやデメリット、設置するうえでの注意点、さらにおすすめの浄水器について紹介します。
目次
「浄水器を使ってみたい」と思っていても、必要不可欠であるというわけではないため、導入を迷う方も多いでしょう。
まずは浄水器を設置するメリットを解説します。
浄水器とはそもそも「水道水から残留塩素を除去する機能があるもの」です。※1
水道水にはお水を消毒する目的で塩素が入っています。水道水の塩素濃度は蛇口から出てくる時点で0.1mg/L以上を保っていることと定められているため、塩素臭(カルキ臭)が気になる場合があります。※2
浄水器を使用する際に最もメリットとしてあげられる点は、残留塩素を除去することによって水道水特有の味や臭いが軽減されることです。さらに残留塩素だけでなく、クロロホルムやトリハロメタンといった不純物も除去できるため、水道水をおいしくするのに役立ちます。
また、不純物を除去できることは、大人に比べて免疫力の弱い赤ちゃんやペットにとっても大きなメリットといえます。
定期的にペットボトルのお水を買っていた場合、浄水器を導入して水道水を飲用にすることで、ペットボトルのゴミの量を減らせます。
リサイクルに出すとき、ラベルを剥がしたりつぶしたり手間がかかります。そういった場合は、浄水器を導入してマイボトルに切り替えれば、ゴミの削減につながります。
水道水はペットボトルのお水と比べると安価で、東京都の場合は1Lあたり0.24円程度です。※3
コスパがよく、家計のプラスになる点も見逃せないメリットだといえます。
賃貸住宅の場合、「勝手に浄水器を設置してもいいのかな」と気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは賃貸住宅に浄水器を設置するときの注意点について解説します。
賃貸住宅では、退去する際に原状回復が必須です。 浄水器には様々なタイプがあり、工事が必要なものを設置すると、元の状態に戻すのが難しくなる可能性もあります。賃貸マンションやアパートで工事が必要な浄水器を設置する際は、必ず事前に貸主や管理会社に確認を取りましょう。
工事の許可が下りないときや手配が面倒なときは、工事が必要ないタイプの浄水器もあるので、そちらの利用を考えましょう。
浄水器には、ホームセンターやネットショップで購入する製品のほか、メーカーや販売店と契約し、月額定額料金を支払って使う製品も存在します。
定期契約の浄水器は、途中解約すると解約金が発生するメーカーもあるため、引っ越し等で不要になったときに余計な費用がかかってしまう場合があることに注意しておきましょう。自分のライフスタイルやコスト等を考慮しつつ、トータルのサービス内容で選ぶようにしましょう。
水道の蛇口に直接取り付けるタイプの浄水器は、難しい工事が必要なく、自分で取り付けられるのがメリットです。
ただし、色々な形状の蛇口があるため、サイズや形が合わないこともあります。購入や契約する前に、事前確認をするように心がけましょう。
水道水に含まれている塩素は、消毒の役目を果たしています。 塩素臭(カルキ臭)の原因とはなりますが、一方で水質を保つという重要な役割を持っています。
残留塩素を除去してしまうとお水の安全性を保つのが難しくなるため、浄水後のお水は冷蔵庫に入れたとしても長期保存は避け、なるべくその日中に飲み切るようにしましょう。
賃貸住宅で一人暮らしの場合、コスパや利用頻度等の点から「浄水器は必要なの?」「設置する意味があるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。一人暮らしではどのように役立つのかを解説します。
賃貸での一人暮らしでもファミリーでも、浄水器を導入するメリットやデメリットは基本変わりません。「水道水を直接飲むことや料理に使うことに抵抗がある」「コストを抑えつつおいしいお水を飲みたい」と考えている方には必要といえるでしょう。
水道水の使用量が少ないとお得感が薄いと感じるかもしれませんが、浄水器の導入をきっかけに、外出時等のペットボトルの購入をやめれば、コスト削減になると同時に空のペットボトルをリサイクルに出す手間も省けます。
浄水器を使うためには本体を購入するだけでなく、定期的なカートリッジの交換が必要です。交換頻度は機種によって異なるものの、一般的には数か月に1度程度であり、交換すること自体はさほど手間ではありません。
一方、ペットボトルのお水を購入するには、宅配されてくる荷物を受け取る必要があったり、スーパー等で購入した場合は重いお水を運んだりしなければなりません。
一人暮らしの悩みは荷物の受け取りやまとめ買い、保管場所の確保となにかと大変です。浄水器を設置することで、手間とコストの両方を削減できるでしょう。
浄水器設置のために大規模な工事をしてしまうと、退去時の原状回復に支障が出たり費用が発生したりする点は、一人暮らしでも変わりません。退去するときのことを考え、シンプルな浄水器を選ぶのがおすすめです。
また、近年の賃貸物件には、最初から浄水器がついている部屋もあります。浄水器の有無が気になるのであれば、引っ越し先を検討する際に確認しておきましょう。
浄水器には様々なタイプがあり、フィルターが内蔵されているカートリッジで不純物を取り除く仕組みは共通しているものの、価格や使い方はタイプによって異なります。
繰り返しとなりますが、賃貸のマンションやアパートでは退去時の原状回復が必要なため、簡単に購入・設置できるものを選びましょう。賃貸住宅で使うのにおすすめの浄水器について解説します。
カートリッジが組み込まれているポットに、水道水を注いで使うポット型浄水器は、そのまま冷蔵庫で保管したり持ち運んだりできるのが特徴です。電気も工事も必要なく、一般的な冷蔵庫用ポットと同じ感覚で使用できるため、賃貸住宅や単身世帯で使うのにおすすめです。
蛇口のタイプを選ばず使える点も便利ですが、定期的に洗う必要があるため、手入れのしやすさをチェックしておきましょう。価格の相場は2,000~6,000円程度です。
蛇口直結型とは、蛇口の吐水口(とすいこう)部分に直接取り付けるタイプの浄水器です。一度設置すれば、いつでもフィルターで浄水した水道水を使えます。大がかりな工事が必要なく、自分で取り外し可能のため、賃貸住宅で使うのに向いています。購入する際は蛇口のサイズに合うものを選びましょう。
価格は2,000円程度の製品もあれば、1万円を超えるものもあります。
据え置き型浄水器はシンク脇等に設置して使います。購入前に問題なく置けるスペースがあるかどうかを確認しておく必要がありますが、自分で設置できるタイプが大半で、賃貸住宅にもおすすめです。
ただし、据え置き型は高い浄水力をうたう製品が多いぶん価格も高いものが多く、3万円台の機種もあれば10万円を超える機種もあります。
賃貸住宅に浄水器を導入するのであれば、「浄水型ウォーターサーバー」も検討してみましょう。ここでは浄水型ウォーターサーバーについて紹介します。
浄水型ウォーターサーバーは、水道水から不純物を取り除く「浄水器」と、お水ボトルをセットする「宅配型ウォーターサーバー」の両方のメリットを兼ね備えた電化製品です。カートリッジで浄水した水道水を内部タンクに貯めておけるので、温水や冷水を使いたいときにサッと用意できます。
月額定額料金で利用できるメーカーが多いのに加え、お水ボトルではなく水道水を使うため、コスパがいいのも魅力だといえるでしょう。カートリッジの交換時期は、数か月から半年に1回と交換頻度も多くないので手間いらずです。
お部屋に設置する以上、見た目も気になりますが、宅配型ウォーターサーバーと同じくおしゃれなデザインな機種が多数ラインアップされています。
賃貸住宅におすすめなのがLoccaの浄水型ウォーターサーバー「Slim-R(スリムアール)」です。タンクに水道水を注ぐタイプで、工事なしで好きな場所に設置して利用できます。
内部カートリッジでは残留塩素のほか、塩素・カビ臭・溶解性鉛・有機フッ素化合物(PFOS/PFOA)・トリハロメタン等、気になる28種類の不純物を除去可能です。利用料金は月額定額制で、ウォーターサーバー本体のレンタル代・交換カートリッジ代・配送料が含まれて2,680円(税込)なので家計にも優しくおすすめです。
シンプルなデザインはどんなお部屋にも合わせやすく、インテリアの邪魔をしません。浄水機能に加えてウォーターサーバーの利便性も合わせ持つ「Slim-R」をご検討ください。