水道水の残留塩素とは?濃度の基準や除去するときのおすすめの方法を紹介

  • ツイートする
  • LINEで送る

水道水は塩素で消毒されていて、水道水に含まれる塩素を「残留塩素」といいます。 残留塩素は水道水の安全性を保つために大切ですが、塩素が残っていることで味やにおいが気になるという方もいるでしょう。

この記事では、水道水の残留塩素について詳しく解説します。人体への影響や除去する方法等を紹介しているので、残留塩素が気になる方はぜひチェックしてみてください。

水道水の残留塩素って何?

残留塩素とは、残留塩素とは消毒された水道水に混ざっている塩素のことを指します。ここでは、水道水の残留塩素について、法令の内容や消毒の効果、基準値の観点から解説します。

水道水は塩素で消毒し水質を保っている

まず、なぜ水道水に塩素が含まれるのかというと、水道水の安全を保つために塩素による消毒をおこなうよう水道法で定められているからです。※1

水道水が蛇口に到達した時点で、残留塩素濃度は0.1mg/ℓ以上である必要があり、これより少ないと水質基準が満たされません。※2

残留塩素の濃度が心配な方もいるかもしれませんが、塩素濃度は基準を満たしたうえでなるべく低く保たれています。塩素は消毒のために使われているので、残留塩素が少なすぎると水質が保てず、かえって安全性を損なってしまうのです。

塩素消毒による効果

塩素消毒が普及した大正時代頃から、お水を介して広がる伝染病が急激に減少しました。同様に、乳幼児の死亡率も下がっています。※3

一般細菌や大腸菌、インフルエンザウイルスやノロウイルス等にも、塩素消毒が有効です。一部、塩素消毒が効きにくい微生物も存在しますが、塩素消毒によって水道水の安全性は格段に上がりました。

残留塩素濃度の基準値は1.0mg/ℓ以下

国が定めた残留塩素濃度の基準値は、0.1mg/ℓ以上かつ1.0mg/ℓ以下です。例えば東京都では水質目標値を0.1mg/ℓ以上かつ0.4mg/ℓとしていて、国の基準よりも残留塩素濃度を低く抑えています。※4

この東京都の基準を満たせば、ほとんどの方が塩素のにおい(カルキ臭)を感じないとされています。カルキ臭とは、残留塩素と水道原水に含まれるアンモニア態窒素等が反応して生じる物質のにおいのことです。※5

水道水の残留塩素の人体への影響は?

残留塩素と聞くと、人体に影響がないか心配になってしまう方もいるかもしれませんが、健康への影響はないので安心してください。
ここでは、水道水の残留塩素による影響について解説します。

健康への影響はない

繰り返しになりますが、水道水の残留塩素による健康への影響はありません。WHOの飲料水質ガイドラインでは、塩素濃度の上限は5mg/ℓとされています。※6

日本の基準では上限が1.0mg/ℓとさらに低く設定されていて、先ほど紹介した東京都のように自治体によっては国の基準より低い目標値を定めているところもあります。WHOの基準値を満たせば生涯を通して飲用しても健康に影響がないとされていて、それより低い基準が定められた日本の水道水も、当然ながら安全性に問題はありません。

「給水栓自動水質計器」で水質チェックがされている

水道水の安全性を保つために、水質チェックもおこなわれています。例えば東京都は都内の各所に「給水栓自動水質計器」を設置していて、24時間365日、水道水の水質をチェックしています。主な測定項目は、残留塩素・濁度・色度です。※7

これらは毎日検査するよう法律で定められているため、全国でしっかり水質チェックが実施されています。

飲用水の利用でにおいが気になることがある

残留塩素による人体への影響はありませんが、実際にお水を飲むときに「味やにおいが気になる」という方もいるでしょう。

東京都ではおいしい水道水を届ける取り組みに力を入れていて、「おいしい水研究会」が定めた下記の「おいしい水の水質要件」をしっかり守っています。そのため、東京都の水道水は全国的にもおいしいといわれています。※4

水質項目数値令和2年度の水質検査結果
(平均値)
蒸発残留物30~200mg/ℓ132
硬度10~100mg/ℓ64.9mg/ℓ
遊離炭酸3~30mg/ℓ8.0mg/ℓ
過マンガン酸カリウム消費量3mg/ℓ以下0.9mg/ℓ
臭気度3以下1
残留塩素0.4mg/ℓ以下0.4mg/ℓ
水温最高20℃以下17.2℃

出典:おいしさに関する水質目標(東京都水道局)

しかし、味覚や嗅覚は人によって感じ方が異なるため、東京都の水道水でも味やにおいが気になる方もいるかもしれません。また、地域の水道局の取り組みにも差があるため、気になる場合は対策をするのがおすすめです。

水道水から残留塩素を除去する方法は?

水道水の味やにおいで悩んでいる方は、残留塩素を取り除くことで悩みが解決できます。ここでは、水道水から残留塩素を除去する方法を紹介します。

においが気になるならカルキを抜く

水道水のにおいが気になるときは、やかんで沸騰させて湯冷ましを作ってみてください。沸騰直後はカルキがまだ残っているので、沸騰してからやかんのふたを半分開けたまま弱火で5~10分程度加熱を続けましょう。※5

湯冷ましのほかに、レモン汁を数滴加えるのもカルキを抜く効果があります。※5
水道水のにおいが気になったら、まず手軽にできるこれらの方法を試してみてください。

浄水器や浄水型ウォーターサーバーを使う

残留塩素を取り除くのに最もおすすめの方法が、浄水器の活用です。浄水器は種類が豊富で、主に以下のようなタイプがあります。

●蛇口直結型
●ポット型
●据え置き型
●ビルトイン型
●蛇口一体型

設置工事が必要なものからポットを購入するだけですぐに使える手軽なものまで、使い方やコストは種類によって異なります。

浄水器のほかには、浄水型ウォーターサーバーもおすすめです。浄水器と宅配型ウォーターサーバーの良いとこ取りができるとして、近年人気が高まっています。不純物を除去できる高性能なカートリッジで水道水から残留塩素を取り除けるのが特徴で、カートリッジの定期交換だけで使えるので手間がかかりません。

水道水を使用するので宅配型ウォーターサーバーよりもコスパが良く、機種によってはお湯も使えるので、お茶をいれたり料理をしたりするときの時短にもなります。

塩素を除去したときの注意点

残留塩素には水道水を消毒する役割があるので、塩素等の不純物を除去したあとのお水は雑菌が繁殖しやすく傷みやすい点に注意してください。湯冷ましや浄水したお水は、なるべく早めに消費しましょう。※5

塩素を除去したお水を保管するときは、密閉できる容器に入れて冷蔵庫で保管してください。ただし、この場合でもなるべく早く飲み切ることが大切です。

水道水の塩素のにおいは個人で感じ方が異なる

水道水の塩素のにおいは、個人で感じ方が異なります。東京都のように水道水のおいしさにこだわっている自治体もあるので、水道水の味やにおいは特に気にならないという方も多いでしょう。しかし、「そのままの水道水はにおいが気になる」という方がいるのも事実です。

そんな方のために、おすすめの浄水型ウォーターサーバーを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
先ほど紹介したように浄水器にはさまざまな種類がありますが、大きく分けると工事が必要な水道直結型タイプと、自分で水道水を注いで使うタイプの2種類があります。手間やコストを考慮して、ご家庭の生活に合った浄水器を選んでください。

おすすめの浄水型ウォーターサーバーの機種を紹介

浄水型ウォーターサーバーを導入するなら、Locca(ロッカ)がおすすめです。高性能カートリッジで不純物を徹底的にろ過します。優れたろ過機能によって、お水に含まれるミネラル成分は残したまま、塩素やカビ臭等、気になる28種類の不純物を除去できるのが特徴です。

シンプルですっきりとした高級感のあるデザインで、カラーはホワイトとブラックの2色展開。キッチンや寝室にも置ける卓上タイプもあり、様々なライフスタイルにもマッチします。
宅配型ウォーターサーバーはお水の使用量が多くなるほどコストが上がりますが、浄水型ウォーターサーバーは水道水をろ過して使うのでコスパも抜群。

Loocaはサーバーレンタル代・配送料・カートリッジ代がすべて月額料金に含まれている定額制なので、追加コストを気にせず使えます。また、給水タンクに水道水を注いで使うので、面倒な水道工事が不要です。 水道水の味やにおいが気になる人は、浄水型ウォーターサーバーのLoocaをぜひ活用してください。

参考文献

コラム一覧に戻る